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前回の記事でアクセス増加に役立つ施策をご紹介します、と書きましたが、
その前にどうしても必要な事をいくつか書いておきたいと思います。
最後に実際の施策を少しだけ紹介します。
※この記事はブログを含む情報発信型のウェブサイトについて主に述べています。ウェブサービスや掲示板やSNSなどの運営には直接的には触れていませんが、共通部分もそれなりには有りますので「ブログはやっていないよ!」という方も興味があれば読んでくださいませ。
テクニックは補助輪
サイトのアクセス向上について意見を求められる時、「具体的にどういうテクニックを弄すれば良いか」という事に興味がある方が多いように思われます。
テクニックというものは確かにありますが、PVを増やす本質はそこにはあまりありません。
ウェブの運営においてテクニックの位置付けは、
本来100くらいの力がある記事が80くらいの力しか出せないときに、正当なテクニックでその不遇を補う
というようなものだと思います。
そんで価値あるコンテンツってどうやって作ればいいの?
基本的な考え方は
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2015/04/13/19744
ここが良くまとまっていますので、読んで頂ければよいと思います。
加藤の考えとは若干違うところもあり、また追加でお伝えしたいなと思う事を少し補記します。
取りあえずやってみる、も正解の一つ
サイト(=コンテンツ)を作るときに、最も避けたいのは
時間と労力と、場合によっては費用を投入したのに、「世の中はそれを求めていなかった!」
という事態です。
上のリンクの記事でも触れられています。
では「取りあえずやってみる」はダメかというと加藤は違う考えです。
「そもそも1発で当たるとはあまり考えない」→「理屈もあるがやってみないと分からない」→「超低負荷で取りあえず作ってみる」
これが加藤の基本的なスタンスです。
綿密な設計などはほぼ無し。ザクザク作ってさっさとリリースして、更新しながら世の中が興味を持ちそうか、自分のモチベーションは継続しそうかを計ります。(失敗したものはそっとひっこめます)
ポイントは「超低負荷」。
このやり方はそれはそれでノウハウがあるのですが、長くなるのでまた今度。
素振りの大切さ
2013年の1月にFC2ブログの無料プランでコンテンツを作り始めた時、加藤はウェブに関しては素人でした。
そこでまず何をしたかというと、適当な言葉で検索をして、検索上位のサイトをひたすら眺めていました。
検索上位のサイトは検索エンジンが優秀と認めたサイト。これらを抜くにはどうすれば良いだろう?何故このサイトは上位にいるんだろう?という視点で毎日毎日サイトを眺めていました。
それに一通り飽きたら、ブログのランキングサイトに行って興味のあるカテゴリの上位のブログをひたすら眺めました。
別に意識が高かったわけでは無くて、本当に素人だったのでそれくらいしか思いつかなかっただけですが、今にして思えばこれは良い試みでした。
カウントはしていませんが1日30サイトくらいは見ていたと思います。月に900サイト、1年で9,800サイトくらいになりますね。今では1日数サイトのような日も有りますが、新しいサイトを作ったり、既存のサイトにテコ入れをするときには必ず色々なサイトを見ますので、現時点で恐らく15,000サイト位は眺めたはずです。
価値あるウェブサイトは素人にも作ることができます。
サンプルは見切れないほどあり、しかもタダなのでこれは活用すべきです。
色々なサイトを見るという行為は野球の素振りに似ています。
必要な事を感覚として身体に染み込ませる行為です。
稀に「作ろうとしているジャンルのサイトを見ると、固定観念が発生しオリジナルのコンテンツ作成を阻害する」というような事を仰る方がいますが、それは単に見る量が足りないのです。10や20ではそういう事があり得ますが、1,000位見れば偏った固定観念に囚われるという事は有りません。むしろ思いつかなかった素晴らしいアイデアをたくさん得るでしょう。
天才は例外ですが、センスとテクニックで戦っているだけの「海千山千の経験者」は(ウェブに関して言えば)、1万回以上の素振りで抜けます。結構簡単です。本当です。
とにかく色々なサイトを見る。最低でも1万個くらい。
これは超お勧めです。
サイトを作るとき「何をテーマにするか」1.ニーズ 2.知識
これはとても重要です。ここを間違えるとヒサンな事になります。
1.ニーズについて
例えば、「グアテマラ市の若者の間で流行っている挨拶の仕方について」というテーマのコンテンツを日本語で作ったとして(作らないと思いますが)、月に100万PV集めることができるでしょうか。
そもそもの世の中のニーズ以上の成果を得るのは極めて困難です。
世論を誘導できる、流行そのものを作り出すような仕組みを持てば話は別ですが、そうでなければ「なるべく世の中の広い範囲が興味を持つであろう」コンテンツを目指すのがまずは必要です。
加藤も「太りたい人のブログ」とかやっていまして、1日10PVとかで・・・という経験があります。ヒサンです。
太りたい(太れない)人も情報を求めていると思いましたがそういう訳ではないのですね。個人的にはどうも釈然としませんが、世の中が間違っていると唱えたところでPVは増えないわけです。趣味ならばOKですが、収益化したいのであればこういうジャンルを選んではいけません。
※もう少し深く考えると「現在はニーズが少ないが、これから増えるであろうジャンルを先取りする」ような戦略も有ります。これはちょっと難しいので今回は除外します。
2.知識について
もう一つ大事なのは「そのジャンルに十分な知識が有るのか」という事です。
サイトの閲覧は基本的にはタダですが、ユーザーの目線は厳しいものです。
有益なコンテンツが無ければサイトを訪れた数十秒の時間を「浪費」と感じます。
情報発信を主体とするブログ的なコンテンツであれば、「本にすればそれなりの値段で売れる」くらいの情報を掲載する必要があります。そのためには人に教えられるくらいに精通している事が条件です。
サイトを作るために学習するのも良いですし、より楽なのは現時点で詳しく知っていることをネタにすることです。
学習する過程を日記的に発信する方法もありますが、マネタイズベースに載せるのは(タレント性の高い人以外は)難しいと感じます。
また「日記」は戦略的な運用変更にも向いていません。「日記」ですから。
※ウェブサービスについて少しだけ
稀にプログラムができる方から「コンテンツはユーザーに作ってもらうような、投稿システム(サービス)」を構築したい、という相談を受けますが、これも考えなければならないのは
1.ニーズ 2.知識
です。
ニーズのある事象をテーマにしたウェブサービスには(運営の手法によっては)人が集まるでしょう。そうでないものには集まりません。
狙うジャンルの知識は必須です。例えば野球をテーマにファン同士の交流サイトを作ったとして(もう既にあると思いますが)、自分が作ったシステムが野球ファンに受け入れられるかどうかは、まずその人が野球についてある程度以上に知っている必要があります。
ユーザーにアンケートを取るという手もありますが、「どれくらい本音を聞きだせたか」は野球を全く知らない人には判断できないでしょう。勝負の勘所が分からないという事になります。
ユーザーは何か理由があってこそ集まりますので、やはりその世界の事をよく知っている必要があります。
実際にPVを増やした施策
最後にこの記事のチャレンジで加藤が実際に施した施策の中で、具体的に効果をあげたものを箇条書きで紹介します。
※約79%のPV増加に成功しています。
- 下準備は十分に 作戦の複数立案
- サーバーの移管
- コンテンツの増量、ムダの許容
- コンテンツの軽量化、サーバー負荷の軽減
- 戦力の集中投下
- ダメ押し 広告 プレゼントキャンペーン
- その他 デザイン 広告整理
これだけ見れば大体の方向性が分かると思いますが、詳細はまた別の記事で書きたいと思います。
という訳で今日はここまで!